【日本株比較】化学メーカー

この記事では、化学メーカーにおける業績と指標の比較をしていきたいと思います。

その中で時価総額の多い3社をピックアップしました。

化学メーカー株は景気敏感株であり、また、原油価格の影響を受けやすい銘柄です。

2020年は原油価格の下落により、各社影響を受けていますが、株価は戻ってきています。

三菱ケミカルHD住友化学三井化学
株価898.4円612円3,745円
時価総額13,532億4,900万円10,131億3,300万円7,795億5,900万円
決算月3月3月3月

では、早速各社の業績から見ていきましょう。

※本記事は、特定の銘柄の買いを推奨するものではありません。

 投資は自己の判断に基づき行ってください。

1、業績

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売上高

三菱ケミカルと三井化学は徐々に売上が落ちていってます。

2020年は原油価格の下落により、各社の販売価格が低下したことによる影響が大きいです。。

三菱ケミカルは自動車向けの販売が落ちてきています。

また、コークスの需要が減少し、香川事業所のコークス炉を約30%縮小することを決定しています。2021年度の業績は回復予定

住友化学は石油化学での売上が減少しています。

それに反して、半導体材料やディスプレイ関連材料は巣ごもり需要により売上が大幅に増加しています。そのため、最終的に売上は増加しています。

各社とも2022年は業績回復の見込みを立てています。

営業利益

三菱ケミカルは原油価格の下落と、定期修理により大幅に落ちている

三井化学が増加しているのは、販売数量は減少したものの、交易条件の改善や固定費の減少によるものです。企業の努力が伺えますね。

2、財務

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自己資本比率

各社とも数値は安定しています。ただ、一般的に40%が目安とされているため、目安と比較して安定しているのは三井化学のみとなっています。

ちなみに、他の化学メーカー大手である、旭化成は50.3%、信越化学工業は83.2%です。こう見ると少し少ないような気がしますね。

フリーCF

三菱ケミカルは、原料価格の下落により運転資本が減少したため、CFには大きな影響はありませんでした。

2019年に下落したのは大陽日酸㈱による欧米事業取得での支出よるものです。

住友化学は、連結子会社である大日本住友製薬㈱の開発及び販売提携契約の締結による契約一時金の受け取りにより増加しています。

また、同社によるロイバント社との戦略的提携などにより、支出も多かったですが、トータルではプラスになっています。同提携により、株式取得をしたことで2020年に大幅に下落しています。

三井化学は、法人所得税の支払減少、設備投資の支出の減少によりCFが増加しています。

3、指標

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PER

三菱ケミカルHD住友化学三井化学
PER13.15倍10.00倍9.28倍

三菱ケミカルは割高、三井化学は若干割安となっています。

住友化学は目安ちょうどの10%となっています。

PBR

三菱ケミカルHD住友化学三井化学
PBR1.03倍0.98倍1.20倍

三井化学は割高ですが、他2社は1%付近となっています。

住友化学はPERともに、今の株価が妥当であると判断できます。

ROE

三菱ケミカルHD住友化学三井化学
ROE-0.60%4.70%10.20%

三菱ケミカルは効率良く利益を出せていないですね。

目安は10%とされているので、この中だと三井化学のみとなります。

配当利回り、配当性向

三菱ケミカルHD住友化学三井化学
配当利回り2.68%2.5%2.62%
配当性向53.3%33.9%

三菱ケミカルと住友化学は減配で、三井化学は維持となっています。

住友化学の配当性向は50%を超えてしまっているため、数値としたは少し危険です。

4、まとめ

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2020年の原油価格下落の影響が大きくなっています。

今後、原油価格も戻り、売上も戻ってくるかと思います。

ただ、まだ不安定な状況なので市場を注視しておく必要がありそうです。

5Gや自動車分野の開発も進んでいくと予想できるので、その辺りに期待したいです。

また、三菱ケミカルはワクチン開発を進めている最中とのことなので、良いニュースを待ちましょう。

以上、この記事が参考になれば幸いです。

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